【中学生でもわかる!】現在の金融緩和政策について解説。量的緩和策で景気はよくなる?

ファイナンス

「金融緩和政策」とニュースなどで聞くことは多くても、「難しそうだし、自分たちにどう影響があるのか分からない」と思っている方は少なくないでしょう。実際私はそう思っていました。しかし、意外に私たちの身の回りでも金融緩和の影響を受けています。

そこで今回は、今後の経済の動きを追うために知っておくべき「金融緩和策」についての超簡単に解説します。

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金融緩和政策とは

金融緩和とは日銀(日本銀行)が不況の時に景気を良くしようと行う金融政策の1つです。具体的には、国債を買い上げたり政策金利と預金準備率(民間銀行が日銀にお金を預けないといけない比率)を引き下げたりすることによって通貨供給量(世の中のお金の量)を増やし、民間人がお金を借りやすくする政策です。

特に、国債や手形の買い上げによって通貨供給量を増やす政策を、量的緩和策(量的金融緩和政策)といいます。

金融緩和政策とは1

国債については以下の記事でわかりやすく説明しているので、詳細が気になる方は参考にしてください。

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現在の金融緩和政策は?

現在の金融緩和政策は、2013年に日銀から以下が掲げられています。

■現在の金融緩和政策
・2%の「物価安定の目標」
・長短金利操作付き量的・質的金融緩和

2%の「物価安定の目標」というのは物価の前年比上昇率2%を目指そう!ということです。例えば、今100円で売っているペットボトルの飲み物が来年には102円でも売れる世の中にしよう!ということです。

いわば、インフレを起こして景気回復を図りたい!ということですね。

金融緩和政策とは2

では、いったいどうやって物価を上げるのでしょうか?それは「民間銀行の金利引き下げ」と「量的金融緩和政策」になります。

民間銀行の金利引き下げ

1つ目の方法としては「民間銀行の金利引き下げ」です。これは民間銀行から融資を受ける際の利子を低くして、銀行からお金を借りやすくしましょうという政策です。

例えば、今の金利が5%で100万円を銀行から借りた場合、1年後の返済額が105万円となります。しかし、金利を0.5%に引き下げた場合、1年後の返済額は100万5千円となります。

当然、金利0.5%の方が企業や私たち個人がお金を借りやすくなるので、家を買ったり設備投資をしたりと世の中の購買意欲が上がります。結果的にインフレが発生して景気回復につながることになります。

金融緩和政策とは3

しかし、1990年代のバブル崩壊以降、日本では既に超低金利の時代が続いているため、これ以上金利引き下げによる景気回復は限界に近い状態です。

ではどうすればいいのか?そこで出てくるのが日銀が掲げている2つ目の金融政策「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」になります。

長短金利操作付き量的・質的金融緩和

長短金利操作付き量的・質的金融緩和とは大規模な量的緩和策を行うことです。

量的緩和策は前述の通り、日銀による国債や手形の買い上げによって通貨供給量を増やす政策のことでしたよね。これを大きな規模で行うことで、世の中のお金をいっぱい増やして、いっぱいお金を使おうということです。

もう少し具体的に解説します。そもそも民間銀行は企業や私たち個人にお金を貸すだけでなく、国にもお金を貸すことで、利息を得られる国債を大量に保有しています。

金融緩和政策とは4

そして大規模な量的緩和策とは、民間銀行が保有している国債を日銀が大量に買い上げることで、民間銀行が大量の現金を保有することです。

ここで民間銀行はどのように利益を上げているか。そのメインとなるのは企業や私たち個人にお金を貸すことで得られる金利(利子)です。民間銀行は大量の現金をただ保有しているだけでは利益が出ません。そのため、金利を下げてでもお金を貸してくれるようになります。

お金を借りる企業や人が増えれば世の中に流通するお金の量も増え、相対的なお金の借りが下がり、物価が上昇するインフレ状態になります。

金融緩和政策とは5

このようにして経済を回すことで景気回復を図るのが「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」になります。

しかし、量的緩和策はやりすぎると良くないこともあります。そのデメリットについて次に解説します。

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量的緩和策のやりすぎは危険

前述の通り、量的緩和策でインフレを起こし、景気回復を狙うことが出来ると説明しましたが、やりすぎると過度なインフレ状態となります。

みなさんは以下のような画像を見たことがありますか?

金融緩和政策とは6

これはジンバブエでハイパーインフレが発生していた2000年初頭に発行されたジンバブエ・ドルです。”0”の数が大変なことになっていますよね。なんと100兆ジンバブエ・ドルで2009年当時は、約3万円程度だったそうです。

なぜこんな衝撃的な通貨が発行されたかというと、ジンバブエが労働賃金の値上げ要求に対応したり、選挙費用を作るために通貨のジンバブエ・ドルを大量に発行しました。そのため、急激に通貨の価値が下落したことが原因です。

このように過度なインフレはハイパーインフレやバブルを引き起こし、経済に深刻なダメージを与える可能性があります。

まとめ

今回は、「金融緩和策」について解説しました。ポイントは以下です。

✅現在の金融緩和政策は2%の「物価安定の目標」長短金利操作付き量的・質的金融緩和
2%の「物価安定の目標」は世の中の物価を毎年2%上げようとする政策
✅物価を上げるために「民間銀行の金利引き下げ」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」行う
✅「民間銀行の金利引き下げ」は既に限界に近い
✅「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は大規模な量的緩和策を行う政策
✅過度な量的緩和策はハイパーインフレやバブルを引き起こし危険

金融緩和策は難しい話のように思えますが、経済の中で私たち個人にとっても直接的に影響を受ける部分でもあります。

今後、日本政府がどのような金融政策を講じるのか追いかけられるよう、基礎となる「金融緩和策」は理解しておきたいですね!

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